今回ご紹介するのはANA SUPER VALUE という運賃区分です。
このブログではANA VALUE TRANSIT28を活用したSFC修行のコスト圧縮を提唱しています。
そして大きな運賃規定等の改定がなければ今後も乗継便を推奨し続けると思います。
しかし、VALUE TRANSITを最大限活用するにはこのSUPER VALUEの利用は避けては通れません。
ANA SUPER VALUE と ANA VALUE TRANSIT28 を上手に組み合わせて運用してこそ、国内線SFC修行を効率よく安価に成し遂げることができるのです。
ANA SUPER VALUE とは
ANAが規定する早期割引の運賃区分です。
ANA SUPERVALUE には多数のバリエーションがあります。
予約期限の違いで、できるだけ早く予約したらより一層安価なチケットとなっています。
一般的に航空券は早めに予約した方が安くなる(直近に近いほど高額)傾向にありますので、75が最も安く、最も高いのが21となります。
その他に、タイムセール用運賃のSUPER VALUE SALEがあります。
以前はANA MILEAGE CLUB会員限定のANA SUPER VALUE EARLY が存在していましたが、EARLY以外のSUPER VALUEが355日前から予約・購入できるようになったことが影響してか残念ながら2020年2月3日をもって販売終了となりました。
利用条件
VALUE TRANSIT28と比べると単純明解です。
搭乗355日前から搭乗の(各運賃の末尾の数字)日前までに予約・購入することで適用となります。
予約・支払い期限
SUPER VALUE の予約開始ですが、75・55・45・28・21に関しては搭乗日の355日前のAM9:30から発売開始されます。
SUPER VALUE SALEは、期間限定タイムセールの際に発売される運賃ですのでANAのHPやメルマガ等をチェックするなどしなければ存在すらわかりません。
しかし、後述しますがSALEに関してはSFC修行向きの運賃とは言い難いものですので、あまり気にする必要はなさそうです。
販売終了は、搭乗日から運賃名の数字の日数前です。(75なら75日前)
予約後の支払いですが、SFC修行僧であればANAカードを保有している場合がほとんどでしょうから、予約からの流れでそのまま支払いを同時に済ます事になると思います。
まだの場合は遅くても解脱前に発行することをオススメします。
ですが、何らかの理由で予約のみで支払いは後ほどといった場合、
支払い期限は末尾が数字(75/55/45/28/21)の場合は予約日を含め2日以内、SUPER VALUE SALEは予約当日になります。
それぞれ予約から支払いまでの期間はさほど長くないので注意してください。
運賃区分 | 予約期限 | 支払い期限 |
SUPER VALUE 75 | 搭乗355日前9:30〜搭乗75日前 | 2日以内(予約日を含む) |
SUPER VALUE 55 | 搭乗355日前9:30〜搭乗55日前 | |
SUPER VALUE 45 | 搭乗355日前9:30〜搭乗45日前 | |
SUPER VALUE 28 | 搭乗355日前9:30〜搭乗28日前 | |
SUPER VALUE 21 | 搭乗355日前9:30〜搭乗21日前 | |
SUPER VALUE SALE | 不定期販売(期間限定) | 予約当日 |
変更・アップグレード
お得な運賃であればあるほど変更等が厳しくなるのは航空券の常ですが、当然ながらSUPER VALUE もそこは変わらず非常に厳しいものです。
SUPER VALUEの場合、航空券名義・予約変更はもちろん、当日空港にて他の便に空席があったとしても、それすらも変更はできません。
唯一変更できるのは、当日アップグレードによる普通席→プレミアムクラス(空席がある場合)のみです。
「当日」と書きましたがSFC修行僧であれば間違いなくマイレージクラブ会員でしょうから、搭乗2日前からアップグレード予約と言う形でアップグレードが可能です。
キャンセル
キャンセル(取り消し・払い戻し)に関してはお得な運賃区分の例に漏れず厳し目のキャンセルポリシーが適用されます。
当ブログが常日頃推奨しまくっているVALUE TRANSIT28のような寛容さはありません。
携帯電話やインターネットの契約で一定期間の継続を確約する代償としてキャンセル料が高額になるのと同様、早期から予約・購入をコミットすることで安価な運賃を提供される代償として厳しい取消手数料が設定されるのは有る意味で世の中の常と言えます。
ただし、予約のみで支払いが済んでない時点ではキャンセル費用はかかりません。
払戻手数料
ANAの航空券の払戻手数料は、航空券1枚(1区間)につき440円です。
これはSUPER VALUE も例外ではありません。
取消手数料
SUPER VALUE の場合、出発時刻が近づくにつれ段階的に取消手数料が高額になっていきます。
解約日 | 取消手数料 |
航空券購入後から出発55日前まで | 取消手数料なし(払戻手数料のみ) |
出発54日前から出発45日前まで | 運賃の約30%相当 |
出発44日前から出発28日前まで | 運賃の約40%相当 |
出発27日前から出発14日前まで | 運賃の約50%相当 |
出発13日前から出発時刻まで | 運賃の約60%相当 |
出発時刻以降 | 運賃額の100% (旅客施設使用料のみ返却) |
上の表にある通り、出発55日前までであれば取消手数料はかかりません。
マイル・プレミアムポイント
マイル
運賃区分7であるSUPER VALUE は末尾の数字に関わりなく一律でフライトマイル積算率75%となります。
ただし、SUPER VALUE SALE だけは積算率50%です。
実際の付与マイル数は、SFC修行するならばANAワイドゴールドカードを保有してるという前提でボーナスマイルなどを加味すると、上図のような代表的SFC修行ルートである東京(羽田)-沖縄(那覇)で922マイル、東京(羽田)-石垣では1,147マイルになります。
経由地次第では大きく付与マイル数が増加するVALUE TRANSIT28と違い、経由地要因によるマイルの増減はないので、基本区間マイル(飛行距離)が付与マイルや以下で解説するPP数に影響を与えます。
プレミアムポイント
プレミアムポイントの算出の計算式は、「基本区間マイル × 運賃倍率75% × 路線倍率2倍※」となります。
※路線倍率は国内線は全て2倍です
SFC修行僧の目線で見た場合、プレミアムポイント数以上に大切なのはPP単価です。
安価な運賃設定が多く用意されているSUPER VALUEの利用はSFC修行僧にとって必須とも言える押さえておかなければならない基本と言えます。
当然ながらSUPER VALUE21 よりはSUPER VALUE28が安く、SUPER VALUE28 よりはSUPER VALUE45 が安い、という感じで末尾の数字が大きいもの程低額になります。
すなわち、同一路線での比較においてSUPER VALUE75が最もPP単価が良く、SUPER VALUE21が最もPP単価が悪いと言えます。
前段で触れましたがSUPER VALUE SALE のマイル積算率は50%ですからプレミアムポイントの付与数も劇的に低下してしまいます。
もしSUPER VALUE SALE を選択するなら相当安価な運賃の時、すなわち積算率の低さを補って余りある低運賃でなければ選択し得ない事になります。
VALUE TRANSIT 28との組合せ
当ブログではVALUE TRANSIT28を利用したSFC修行ルートをいくつか紹介しております。
例えば以下の記事。
このルートは最初と最後の便にSUPER VALUE を利用し、良好なPP単価の沖縄(那覇)発着のVALUE TRANSIT28と接続させることで東京(羽田)ベースとしてSFC修行ルートとして成立させています。
こちらのルートも同様で東京(羽田)を修行の発着地として考えなければならない首都圏在住のSFC修行僧にとって、この割安な運賃はなくてはならない存在と言えます。
首都圏に限らず、関西圏在住など全国各地からSFC修行天国である沖縄(那覇)へ出向くためにはこのSUPER VALUE を組み合わせる事は欠かせません。
沖縄(那覇)までもVALUE TRANSIT28でアクセスする方法もありますが、必ずしもPP単価に於いてベストとも限らず、獲得PP・運賃・所要時間などを天秤に掛けながら慎重なチョイスが求められます。
VALUE TRANSITの詳細
メリット・デメリット
もはや一般運賃のような存在であるSUPER VALUE ですが、この運賃区分故のメリット・デメリットもあります。
メリット
355日前から販売
ある意味、行程の組立てこそが全てとも言えるSFC修行に於いて1年近く前から予約・購入が可能というのは大きなアドバンテージと言えます。
早めの予約は安価な航空券を手配する王道であり、他の運賃区分(VALUE TRANSIT28やVALUE PREMIUM28など)のように早い者勝ちの予約合戦に巻き込まれるリスクは少ないと言えます。
良好なPP単価
SFC修行に於いては極端な話、最大かつ唯一無二の注目点はPP単価です。
プレミアムクラスでゆったりとSFCを目指すとか、観光や出張のついでにSFCを、というスタイルの方ももちろんアリなのですが、SFC修行ガチ勢にとって低PP単価こそ正義。
実情、常時安価なセール運賃とも言っても過言ではないSUPER VALUE ですから自ずとPP単価も良好な値を出す例が多くなります。
実際、PP単価6円台を出す便も多くあり、活用の幅はなかなか広いのです。
東京(羽田)-沖縄(那覇)など飛行距離が大きく、かつ安価な運賃設定がある便を見つけ出しましょう。
デメリット
キャンセルポリシー
上で説明しましたがキャンセルポリシーが厳しいです。
搭乗55日前を過ぎてしまうと一定以上の取消手数料+払戻手数料が発生してしまいます。
1年近く先の予定は建て辛いといった方には使い難いかもしれません。
路線によっては安くない
以前紹介しましたが、東京(羽田)-石垣はVALUE TRANSIT28で沖縄(那覇)で乗り継いだ方が安く、東京(羽田)-根室中標津でもVALUE TRANSIT28で札幌(新千歳)で乗継便の方が安価になる例があります。
どのような目的地に於いても直行便と乗継便を比較検討するのはSFC修行僧にとっては必須スキルなのです。
乗継よりも悪化する付与PP数
搭乗ポイントが各搭乗あたり200ポイント付与されるVALUE TRANSITと比べると、VALUE TRANSITは必ず2回搭乗するので最低でも400(200×2回)ポイント少なくなってしまいます。
修行の大前提はPP単価であり付与されるPP数ではありません。
運賃次第では獲得PPが少なくてもSUPER VALUEの方が単価が良い場合もあります。
同一の目的地に向かう場合に於いて、直行便のSUPER VALUE と乗継便のVALUE TRANSITの両方が選択できる状況では予約前にPP単価をしっかり計算する必要があります。
まとめ
単純に飛行機を使った旅行でも重宝する運賃であるSUPER VALUEですが、PP単価第一主義のSFC修行僧に於いてはSUPER VALUE はなくてはならない存在です。
発売期間も非常に長く、大抵の場合は最も安い運賃です。
キャンセルポリシーは非常に厳しいですから、しっかりと予定を立てられる人向けとも言え、流動的なスケジュールでも「安いから」という理由だけで予約・購入するには注意が必要です。
当ブログで強力に推奨しているVALUE TRANSIT28ですが、良好なPP単価の設定路線が沖縄(那覇)に集中している現状、沖縄(那覇)までのアクセスは重要です。
東京(羽田)ベースの首都圏在住者だけでなく北は北海道から関西圏・九州ベースの修行僧にとってもこれは変わりません。
この運賃区分、SUPER VALUE を活用し尽くすことで、より一層VALUE TRANSIT28の旨味を絞り出すことが可能になると言えるのです。
SUPER VALUE も VALUE TRANSIT も国内線普通席での運賃区分です。
当日アップグレードにてプレミアムクラスに搭乗することもできますが、国内線普通席だけでSFC解脱となればある意味で苦行とも言え、修行僧を名乗る価値があると言うものです。
当然、PP単価さえ良好であればプレミアムクラスを多いに利用したいところではありますが、プレミアムクラスのPP単価は最安の路線でもかろうじて10円を切るのが現状です。
プレミアムクラスは解脱後の楽しみとしつつ、ストイックに国内線普通席を低PP単価でこなすのはSFC修行の「修行」たる由縁とも言えます。
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