このところのパンデミックの影響で減便/欠航の嵐が吹き荒れています。
国際線修行が事実上不可能なご時世で、長距離国際線等を使って一気に大量ポイントを獲得するのが難しい情勢です。
ANAのSFC修行やJALのFOP修行では特に影響が大きくなっています。
しかし一方で、離島などの生活路線としての役割を担う路線は欠航の憂き目に遭う危険性は相対的に低く、それらを利用する事が多いJGC回数修行は2021年シーズンとしては最もやり易い修行スタイルと言えます。
これまで当ブログでは、勤務後に空港に向かい1往復して帰宅する残業フライトや同一路線をひたすらピストン往復する「集中搭乗」JAL公式のツアー「アイランドホッピング」を模したセルフホッピング回数修行などを提唱してきました。
JAL回数修行の実施手法として、効率よく一気にフライトを積み重ねるスタイル(セルフホッピング)、無理のない時間にコツコツとフライト実績を重ねていくスタイル(残業フライト)で、各自の生活スタイルなどに応じて採用したり、両方のスタイルを柔軟に組み合わせることも可能です。
丸一日を修行に費やすパターンと勤務時間後の夕方以降のパターンを紹介しましたので、今回は午前中早い時間に往復フライトをこなす「朝活JGC修行」を提案します。
回数修行
ANAには無くJALにだけ存在する修行スタイルである回数修行。
暦年で50回(JGC)・80回(JGP)・120回(ダイヤモンド)ですから、単純に考えるとJGC取得目的なら年間25往復さえすれば良く、JGC修行僧の間では長距離のフライトが多くなる国際線修行はFOPで・短距離でフライトする国内線修行には回数修行が向いているとされていました。
実際には回数修行の場合でも最低15,000のフライオンポイントを獲得してなければなりませんが、よほどの短距離路線に集中搭乗しなければある程度は距離も稼ぐことになるので神経質になるほどの問題ではなさそうです。
朝活JGC修行
働くスタイルもコロナ以前から「働き方改革」などと言われ、感染症拡大も併せ世の中が急速に多様化しています。
「9時5時勤務のサラリーマン」という言葉ももはや死後なのかもしれません。
働き方改革が叫ばれる様になった頃から「朝活」なる行動が目立ち始め、それをあてにしたビジネスも多く出現しました。
ならばそのコンセプトで航空修行をしてみてはどうでしょうか。
可能な限り朝早いフライトでどこかに向かい、最低乗り継ぎ時間を確保しつつ速やかに出発地に戻る1往復が可能な路線の中から、午後からの出社を前提とし11時までに出発地に到着できるものを探していきます。
費用に関しては先得カレンダーという便利なツールがJAL公式から出ているので参考にしましょう。
朝活JGCが可能な空港
以下にAM11時台までに1往復のフライトが可能な空港を列記します。
東京(羽田)
国内線就航数最多を誇る羽田空港は、朝活JGCを行うのも容易で残業フライトが可能なのは時間帯別で以下の路線があります。
10時までに往復完了可能な路線
大阪(伊丹)・山形の2路線です。
10時台に往復完了可能な路線
大阪(伊丹)・札幌(新千歳)・福岡・秋田・小松・南紀白浜・広島・出雲・徳島・高松・熊本・鹿児島の12路線です。
11時台に往復完了可能な路線
大阪(伊丹)・札幌(新千歳)・福岡・女満別・旭川・帯広・函館・青森・三沢・岡山・山口宇部・高知・松山・大分・長崎の15路線です。
大阪(伊丹・神戸)
大阪圏で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時までに往復完了可能な路線
伊丹-新潟・出雲・松山の3路線と神戸-高知の計4路線です。
10時台に往復完了可能な路線
東京(羽田)・花巻・仙台・但馬・長崎・熊本・宮崎・鹿児島の伊丹8路線です。
11時台に往復完了可能な路線
東京(羽田)・青森・秋田・山形・大分の伊丹5路線です。
札幌(新千歳・丘珠)
札幌圏で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時までに往復完了可能な路線
新千歳-女満別と丘珠-函館の計2路線です。
10時台に往復完了可能な路線
新千歳-花巻と丘珠-釧路・函館の計3路線です。
11時台に往復完了可能な路線
新千歳-仙台と丘珠-釧路・函館の計3路線です。
釧路・函館
釧路・函館で朝活JGCフライトが可能なのは、釧路-丘珠(往復完了11時台)と函館-丘珠(往復完了10時台)の2路線です。
10時までに戻れるスケジュールはありません。
青森・秋田
青森・秋田で朝活JGCフライトが可能なのは、青森-羽田と秋田-羽田の2路線です。
両路線とも往復完了11時台です。
新潟・小松
新潟・小松で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時までに往復完了可能な路線
小松-東京(羽田)のみです。
11時台に往復完了可能な路線
新潟-大阪(伊丹)のみです。
名古屋(中部・小牧)
名古屋圏で朝活JGCフライトが可能なのは、小牧-高知と小牧-出雲の2路線(往復完了10時台)と小牧-福岡・熊本と中部-成田の3路線(往復完了11時台)の合計5路線です。
10時までに戻れるスケジュールはありません。
広島・出雲
広島・出雲で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時台に往復完了可能な路線
出雲-隠岐のみです。
11時台に往復完了可能な路線
広島-東京(羽田)と出雲-東京(羽田)・大阪(伊丹)の計3路線です。
徳島・高知・松山
徳島空港で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時台に往復完了可能な路線
徳島-東京(羽田)のみです。
11時台に往復完了可能な路線
高松・高知・松山は東京(羽田)のみです。
福岡
福岡空港で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時までに往復完了可能な路線
宮崎のみです。
11時台に往復完了可能な路線
東京(羽田)・大阪(伊丹)・高知の3路線です。
大分・熊本・天草・宮崎
大分・熊本・天草・宮崎で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時までに往復完了可能な路線
天草-福岡のみです。
10時台に往復完了可能な路線
宮崎-福岡のみです。
11時台に往復完了可能な路線
大分・熊本・宮崎-東京(羽田)と宮崎-大阪(伊丹)です。
鹿児島
鹿児島空港で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時台に往復完了可能な路線
大阪(伊丹)・種子島・屋久島・喜界島の4路線です。
11時台に往復完了可能な路線
奄美大島・徳之島・沖永良部の3路線です。
種子島・屋久島・喜界島・奄美大島・徳之島
種子島・屋久島・喜界島・奄美大島・徳之島で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時台に往復完了可能な路線
徳之島-奄美大島のみです。
11時台に往復完了可能な路線
種子島・屋久島・奄美大島-鹿児島と喜界島-奄美大島と奄美大島-喜界島です。
沖縄(那覇)
沖縄(那覇)で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時までに往復完了可能な路線
久米島・宮古・石垣の3路線です。
10時台に往復完了可能な路線
南大東のみです。
11時台に往復完了可能な路線
福岡・久米島・宮古の3路線です。
久米島・宮古・与那国
久米島・宮古・与那国で朝活JGCフライトが可能なのは以下の路線です。
10時台に往復完了可能な路線
久米島-沖縄(那覇)と宮古-多良間と与那国-石垣です。
11時台に往復完了可能な路線
久米島・宮古-沖縄(那覇)のみです。
注意点
毎日コツコツと搭乗するだけならお手軽な印象になりがちですが、気を付けたいポイントもあります。
空港までのアクセス・所要時間
この朝活JGCフライトを実施するに当たり、空港から職場までのアクセスに掛かる時間が最大の鍵になります。
時刻表上で午前中のうちに到着する便を使う前提ですが、到着後は意外と時間がかかることも多いのです。
羽田空港など大規模な空港で、かつ地方を結ぶ路線を利用した場合、到着ゲートは鉄道・空港バスとの連絡には不利な端の方のゲートに到着することも多くあります。
飛行機修行をして会社に遅刻するなど持ってのほかです。
会社での立場も苦しいものとなり、結果として自分の首が閉まります。
さらには航空修行僧の地位を貶める事になりますから、絶対に避けたいところです。
該当する時間帯の交通機関の普段の所要時間・混雑状況などは事前に知っておきたいポイントです。
搭乗手続き
路線によっては際どい時間で矢継ぎ早に移動することが求められるケースがあります。
のんびり空港カウンターで搭乗手続きをするのは時間の無駄になります。
JALではJALタッチ&ゴーサービスを使えば直接保安検査場にコマを進めることができるのですが、同日同区間利用になるので保安検査場で引っかかると思われます。
その辺りの懸念を払拭する意味でもチェックイン端末を利用するのが無難です。
その際、復路便の手続きを済ませておくことが行った先の空港での煩雑さを和らげます。
午前中のうちに1往復を済ませ、その後は出社するのですから大荷物ということはないと思いますが、受託手荷物として預けてしまうと乗り継ぎや復路到着時に無駄に時間を奪われるので、荷物は機内持ち込み可能なサイズに納めましょう。
どうしても大荷物になる場合は、出発空港やご自身の会社の最寄りの駅などのコインロッカーを使うことを検討してください。
飛行機に搭乗するとなると旅行感覚に陥りますが、実際は元いた場所に戻るのですから。
まとめ
便数の豊富な羽田空港以外は厳しいのかとも思っていましたが、想像以上に全国各地で朝活JGCフライトが可能です。
発着空港 | 行き先 |
東京(羽田) | 伊丹・新千歳・福岡・女満別・旭川・帯広・函館・青森・三沢・秋田・小松・南紀白浜・岡山・広島・山口宇部・出雲・徳島・高松・高知・松山・大分・長崎・熊本・鹿児島 |
大阪(伊丹/神戸) | [伊丹]東京(羽田)・青森・秋田・花巻・山形・仙台・新潟・但馬・出雲・大分・長崎・熊本・宮崎・鹿児島 [神戸]高知 |
札幌(新千歳/丘珠) | [新千歳]女満別・花巻・仙台 [丘珠]釧路・函館 |
釧路/函館 | [共通]丘珠 |
青森/秋田 | [共通]東京(羽田) |
新潟/小松 | [新潟]大阪(伊丹) [小松]東京(羽田) |
名古屋(中部/小牧) | [中部]東京(成田) [小牧]出雲・高知・福岡・熊本 |
広島/出雲 | [共通]東京(羽田) [出雲]大阪(伊丹)・隠岐 |
徳島/高知/松山 | [共通]東京(羽田) |
福岡 | 東京(羽田)・大阪(伊丹)・高知・宮崎 |
大分・熊本・天草・宮崎 | [大分]東京(羽田) [熊本]東京(羽田) [宮崎]東京(羽田)・大阪(伊丹)・福岡 [天草]福岡 |
鹿児島 | 大阪(伊丹)・種子島・屋久島・喜界島・奄美大島・徳之島・沖永良部 |
種子島・屋久島・喜界島・奄美大島・徳之島 | [種子島]鹿児島 [屋久島]鹿児島 [喜界島]奄美大島 [奄美大島]喜界島 [徳之島]奄美大島・喜界島 |
沖縄(那覇) | 福岡・南大東・久米島・宮古・石垣 |
久米島・宮古・与那国 | [久米島]沖縄(那覇) [宮古]沖縄(那覇)・多良間 [与那国]石垣 |
複数の出発地をまとめてしまってわかりにくいのですが、近いうちにそれぞれ詳細記事として公開します。
1年間は52週ありますから、1年間で達成できれば良いと考えれば50回搭乗と言っても週1回のフライトで良いと考えられます。
往復で考えれば2週に一回、難易度が高いとはもはや言えませんし、単純に日常のルーチンのように粛々と実施していくだけです。
毎週1回やれば80回搭乗のJGPにも余裕で届き、どこかで集中搭乗する時期を設ければダイヤモンドステータスも不可能ではありません。
接続時間によりますが、遅めの朝食を毎朝飛行機に乗って食べに行くイメージで出来る感じでしょうか。
可能路線が複数設定されていれば、毎度の朝食が楽しそうです。
さらに、残業フライトと比較して窓からの景色が楽しめるメリットもあります。
残業フライトも、光を纏った夜の空港の美しさや、離陸後・着陸前の眼下に広がる夜景などは心を奪われますが、南国の美しい海や一面雪景色の冬の大地を楽しむことはできません。
しかし、高高度の上空でのフライト中でも(天気が良ければ)楽しめるのは朝活JGCにメリットの一つと言えます。
空飛ぶ展望台としての魅力も飛行機移動の大きな魅力ですから、可能であれば窓側席を確保したいところです。
どの様なスタイルで修行するにも総費用はやはり重要です。
先得カレンダーと睨めっこしながら、いかに安価なチケットでフライトを手配できるかが最も重要なポイントです。
全て最安値で手配できれば、FOP修行に勝っても劣らない強力な手法になり得ます。
そしてルーチンとはいうもののやはり人間、飽きはくるものです。
朝活JGCフライトが複数路線で可能な空港であれば、それらを組み合わせるなどしてバリエーションをつけるのもアリかと思います。
または、これまで紹介してきた「残業フライト」「集中搭乗」「セルフホッピング」を組み合わせながら実施するなら、そこまで飽きることもなさそうです。
運賃と天秤に掛けながら自身にとって最善のバランスを見出したいところですが、その際に利用可能なフライトが多い空港は大きなアドバンテージと言えます。
空港内のレストラン等にはなりますが、各地の名物を日々の朝食としながらのフライトはなかなか豊な印象ですから、バリエーション豊富な回数修行を効果的に組んで挑みたいところです。
残業フライトと集中搭乗を織り交ぜてのJGC修行もバラエティに富んだ修行体験が出来そうです。
↓他の方のSFC/JGC修行・マイレージ関連ブログも参考になります↓


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