先日の記事で一泊12レグの旅程を紹介しました。
修行を志す人達はドMなのか、ただ単にできる限り飛行機に乗っていたいのか、想像以上に好評でした。
東京(羽田)発着の苦行ルートだった訳ですが、このご時世ですからなかなか羽田発着は受け入れ辛いかもしれませんから、今回は大阪(関西)発着での苦行旅程を考えました。
考察の結果、大阪(関西)発着では日帰りで8レグという一泊12レグに勝るとも劣らない、というか1日当たりの搭乗密度では更に上回るパンチのある旅程が構築できました。
本旅程は9月搭乗分バリュートランジット28のみを4セットで組み上げ、その中でできるだけ安価になるよう9月3日で作成しました。
1,2レグ(KIX-NHD-KMQ)
まずは最初のバリュートランジット28チケットで大阪(関西)から東京(羽田)を経由して小松へと向かいます。
大阪(関西)-東京(羽田)-小松
本記事の予約・運賃等は以下全て2020年7月17日時点の情報です。
1日で8レグもある訳ですから当然に朝も早いです。
日が昇るかどうかという06:30発のANA3820便はスターフライヤー運行のA320(320)で東京(羽田)へ向かいます。
足元にゆとりのある機材でストレスなしで第1レグをこなします。
07:40に東京(羽田)に到着し、次との乗継時間は35分となかなか際どい時間です。
第2レグは08:15発のANA751便で小松へと進みます。
機材はB767-300(76P)です。
何かの前触れか、ここから76P漬けの旅の始まりです。
09:15に小松に到着します。
3,4レグ(KMQ-NHD-SHB)
2セット目のバリュートランジット28は小松から根室中標津へ向かうルートです。
SFC修行ではかなりレアな中標津を体験できるのも嬉しい点です。
小松-東京(羽田)-根室中標津
第2レグの小松到着から45分の接続時間で第3レグの始まりです。
10:00発のANA754便で東京(羽田)へと舞い戻ります。
機材は同一機材の折返し運用でしょうか、また76Pです。
11:10に東京(羽田)に到着し次の第4レグまでは1時間少々あるので、ここで昼食を摂るべきです。
1時間を超える乗継・接続時間があるのは唯一ここだけです。
しっかり昼食を撮った後、12:15にANA377便にてANA就航地最東端の根室中標津へと向かいます。
機材は本日3度目の76Pですが、これはまだ序章です。
秋も深まった最東端の空港に13:55に到着です。
5,6レグ(SHB-NHD-KMQ)
3つ目のバリュートランジット28は先程到着の根室中標津から再度小松を目指します。
根室中標津-東京(羽田)-小松
これはちょうど第3・第4レグの折返しの形になります。
45分の接続時間を以て第5レグは14:40発のANA378便で東京(羽田)に戻ります。
機材はまだまだ76P縛りが続きます。
東京(羽田)到着は16:30です。
羽田空港での乗継時間は際どく35分です。
急いで第6レグの17:05発ANA755便小松行きに搭乗します。
もはや言うまでもなくなりつつある機材は76P、さすがに飽きを覚えそうです。
18:05に小松空港に到着です。
7,8レグ(KMQ-NHD-KIX)
いよいよ最後のチケットを発動し仕上げに掛かります。
すでに日が暮れそうな時間帯ですので、バリュートランジット28の乗継を使って大阪(関西)に戻ります。
小松-東京(羽田)-大阪(関西)
小松空港で45分の接続時間を過ごしたら第7レグへと挑みます。
18:50発のANA758便で東京(羽田)行きは本日最後の76P搭乗です。
ここまで合わせて6回目の76P搭乗体験です。
同型機に1日で6回も搭乗するのも珍しい経験と言えます。
羽田空港に20:05に到着し、最後の第8レグまでは55分の乗継時間です。
いよいよラスト、第8レグは21:00発のANA099便大阪(関西)行きです。
ここで遂に76P縛りから解放され、機材はB777-200(772)です。
朝6時半に出発した関西空港に22:20に到着し全工程が終了です。
マイル・PP
便名 | 機材 | 出発 | 到着 | PP | 基本区間マイル | 付与マイル※1 | 運賃種別※2 | 運賃 | |||
1 | 3820 | 320 | 大阪(関西) | 06:30 | 東京(羽田) | 07:40 | 620 | 280 | 262 | VT | ¥10,620 |
2 | 751 | 76P | 東京(羽田) | 08:15 | 小松 | 09:15 | 516 | 211 | 197 | ||
3 | 754 | 76P | 小松 | 10:00 | 東京(羽田) | 11:10 | 516 | 211 | 197 | VT | ¥13,580 |
4 | 377 | 76P | 東京(羽田) | 12:15 | 根室中標津 | 13:55 | 1,107 | 605 | 566 | ||
5 | 378 | 76P | 根室中標津 | 14:40 | 東京(羽田) | 16:30 | 1,107 | 605 | 566 | VT | ¥13,580 |
6 | 755 | 76P | 東京(羽田) | 17:05 | 小松 | 18:05 | 516 | 211 | 197 | ||
7 | 758 | 76P | 小松 | 18:50 | 東京(羽田) | 20:05 | 516 | 211 | 197 | VT | ¥12,120 |
8 | 99 | 772 | 東京(羽田) | 21:00 | 大阪(関西) | 22:20 | 620 | 280 | 262 | ||
合計 | 5,518 | 2,444 | ¥49,900 | ||||||||
※1 付与マイル数は、ANAワイドゴールドカード保有・ステータス無しの場合 ※2 運賃種別欄 SV=SUPER VALUE VT=VALUE TRANSIT |
合計運賃 49,900円
獲得PP 5,518
PP単価 9.04円
一日中空の上で過ごした割に獲得PP数は5,000ポイント台・PP単価も9円ですので、SFC修行の観点で見ると苦労した割に冴えない結果になってしまします。
まとめ
全てのフライトをまとめると以下のマップの様になります。
ルートマップでは意外と簡素な印象ですが、実態は大阪(関西)-東京(羽田)を1往復・東京(羽田)根室中標津を1往復・東京(羽田)-小松は2往復し、
大阪(関西)-東京(羽田)-小松-東京(羽田)-根室中標津-東京(羽田)-小松-東京(羽田)-大阪(関西)
こう書き出すとマップ以上の強力さが理解できます。
冒頭、ご時世を鑑みて「羽田発着以外でも」と書きましたが、最終的には羽田空港に4回も立ち寄る結果になってしまいました。
対策は万全にしたいものです。
5,000超の獲得数・9円という単価の面では冴えないとは言うものの、ここまで豪快な体験ができるのは面白い旅程になりそうです。
足元の広いスターフライヤーの第1レグで前途揚々かと思いきや、そこから6連続で76P搭乗に辟易しながら、早朝から夜遅くまで飛行機に乗っていられる稀有な体験です。
効率重視ではなかなか訪れる機会のない根室中標津への立ち寄りも貴重な経験です。
連続76P搭乗に関しては詳しく調べてないのですが、同型機どころか(一部か全部か)同一機の可能性すらあります。
ずっと同一機材・同一クルーでの搭乗は恥ずかしいと感じる面もありますが、不思議な顔見知り感も覚え楽しいものです。
修行としてのパラメータはあまり褒められたものではありませんが、前の記事でも書いたようにこれは経験値の積み上げです。
際どい乗継をこなし、クルーと顔見知り(ただしそう思ってるのは自分だけですけど)になり、同じ飛行機に何度も乗る。
こんな経験はなかなか出来るものでもありません。
朝6時半から夜10時半まで約16時間、東京-ニューヨークのフライトよりトータルの時間が掛かります。
乗継では多少の緊張感はどんなに慣れていてもあるものですし、自席でのんびり出来る長時間フライトと比べ歩き回る必要性もあります。
気力・体力が必要な旅程である事は間違いありませんし、この旅程をこなした後にあなたが立っている場所は出発したニューヨークではなく関西空港です。
日帰りの大阪(関西)発着苦行ルートを紹介しました。
ドMな修行僧・いかなる時も飛行機に乗っていたい酔狂な修行僧は試しては如何でしょうか。
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