ANAの燃油サーチャージ6月1日から7月31日発券分までが更新されました。
前回からプレスリリースでの発表がなくなり、サーチャージ額以外の部分(原油価格や為替レート等)はJALの発表を元に推測しています。
燃油サーチャージ概況
JALと全く同じ算定期間で算出されているのでこれまで同様のはずで、JALの算定基準や今回の為替レート・シンガポールケロシン価格などは以下の記事で記載しています。
今回のJALの算定では、2021年2月/3月におけるシンガポールケロシンの2ヶ月平均価格が1バレル66.08ドル(前回55.82USドル)と前回に引き続き上昇になりましたが、その期間の為替レートが1USドル=107.20円(前回1USドル=103.76円)と大きく円安が進行しました。
日本円換算のシンガポールケロシン市況価格は7,084円(前回5,792円)と、一気に適用表の二段分に相当する上昇となりました。
昨年6月発券分から丸々1年間、燃油サーチャージ適用なしが継続していましたが、とうとう「適用なし」が終わり燃油サーチャージが復活しました。
各方面の燃油サーチャージ額
各方面の変更前・変更後の日本発着国際線燃油サーチャージ額は以下の通りです。
路線 | 前回(4月5月) | 今回(6月/7月) | |
A | 北米(除ハワイ)・欧州・中東・オセアニア | 適用無し(0円) | 7,700円 |
B | ハワイ・インド・インドネシア | 適用無し(0円) | 4,400円 |
C | タイ・シンガポール・マレーシア・ミャンマー・カンボジア | 適用無し(0円) | 3,300円 |
D | ベトナム・フィリピン・グアム | 適用無し(0円) | 2,200円 |
E | 東アジア(除ウラジオストク・韓国) | 適用無し(0円) | 1,700円 |
F | ウラジオストク・韓国 | 適用無し(0円) | 400円 |
燃油サーチャージ算出基準
燃油サーチャージは以下の表に基づき決定されます。
参考値で7,084円ですので以下の表の「8,000円未満」の適用となりました。
(地域)は上表に基づき、燃油価格は2ヶ月平均・単位は円・1人片道の金額です。
燃油価格/地域 | A | B | C | D | E | F |
6,000円未満 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
7,000円未満 | 3,900 | 2,200 | 1,700 | 1,100 | 600 | 300 |
8,000円未満 | 7,700 | 4,400 | 3,300 | 2,200 | 1,700 | 400 |
9,000円未満 | 11,600 | 6,600 | 5,000 | 3,300 | 2,800 | 600 |
10,000円未満 | 15,400 | 9,400 | 7,200 | 4,400 | 3,900 | 1,100 |
11,000円未満 | 19,300 | 12,100 | 9,400 | 5,500 | 5,000 | 1,700 |
12,000円未満 | 23,100 | 14,900 | 11,600 | 7,200 | 6,100 | 2,200 |
13,000円未満 | 27,500 | 17,600 | 14,300 | 8,800 | 7,700 | 2,800 |
14,000円未満 | 31,900 | 20,400 | 17,100 | 10,500 | 9,400 | 3,300 |
15,000円未満 | 36,300 | 23,100 | 19,800 | 12,100 | 11,000 | 3,900 |
消費税の税込表示が影響して、かつ100円単位で設定する関係上で、これまでの表と比較すると10%かそれ以上高くなっています。
まとめ
丸々一年間、燃油サーチャージが適用されない期間が続いていましたが、とうとう復活です。
しかも一気に2段階アップです。
この先の渡航制限などがどう好転するか予想できませんが、事実上海外にいけない期間が適用なしだったのに、ワクチン接種が順調に進行した場合に海外旅行もあり得るかもしれないなと考えていた矢先、皮肉にも燃油サーチャージが復活してしまいました。
今回の発表分は6月1日からの適用ですので、JALの今回のサーチャージの記事でも触れましたが、この先に海外渡航を検討しているなら、2022年のゴールデンウィークまでをカバーできる時期の航空券手配が可能な5月中に発券を済ませたいところです。
JALよりやや短いとは言えANAでは355日前から発券できますので、今年のGW以降〜5月いっぱいで発券すれば問題なく2022年のGWまでの搭乗に使えます。
ANAでは新型コロナ感染拡大に伴う国際航空券の特別対応を実施していますので、万が一にも感染状況が予想より長期化してしまった場合もキャンセル料などの面での不安はありません。
日本では他の先進国と比較してワクチン接種が遅れていると言われています。
仮に自分が接種を終えても、修業に有用な東南アジアなどの入国制限・日本帰国後の自主隔離など、まだまだ海外修行は遠い先の様です。
ですが、サーチャージ0円は5月いっぱいですから、感染状況の改善とワクチン接種の拡大に期待を込めて来年以降の海外修行の計画を立てるかどうか決断の時期なのかもしれません。



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